環境モデル都市であるだけに、街中を歩くと、「おひさまにエネルギーをもらおう」とか、「エネルギーのことをよく考えよう」というメッセージが聞こえてくるかのようでした。また、子どもたちや市民が自然に親しみやすい公園づくりがされていて、アルプスの山々を見ながら、森に囲まれた場所で、すてきなひとときを過ごせました。
飯田市にある「風の学舎」(かぜのまなびや)の取り組み
事務局長の平澤さんからお話を聞きました。
限りある化石燃料や原発に依存する大量消費・大量廃棄から脱却して、エネルギーや資源を地産地消することによって、環境保全や地域活性化めざして活動しています。そもそも海外から莫大な費用を投入して運搬される化石燃料を電気に替えて使うと、約30%は無駄となってしまいます。平成20年にオープンしたエコハウス「風の学舎」は会員の手作りで建設された自然エネルギーの暮らしを体験することができる家です。かまど、囲炉裏、薪ストーブを使ってみることで先人たちの知恵を学び、電気がなくても暮らせることが実感できます。また、地域の材木を活用して住宅をつくることで、地域の雇用の創出や廃棄物の削減が可能となります。「風の学舎」の会員は、様々な職種の人たちで、交流を楽しみながら、幅広いネットワークによって、子どもから大人までを対象にした様々な体験学習や研修を行っています。自然の恵みに触れながら家族ぐるみで、人と触れあい協力し合いながら、バランスのとれた心豊かな生活を築く事ができるのです。工業製品に囲まれ、自然から離れすぎてしまった現代社会の暮らしを見直すと共に、環境を守り、地域の活性化に資することができるのです。
私たちの伊勢原も、地域特性の資源を活かしたエネルギーを研究し、豊富にある森林や農業資源活用にもっと目を向け、地域活性化を図るべきです。脱原発をめざすためには、省エネに努め、地域資源を活用することが必要、と平澤さんは何度も強調されていました。